ダックスやコーギーなどの短足胴長犬は特に背中や腰が弱いというのは想像に難くないことです。
椎間板ヘルニアは非常に多いでしょう。
こーも、しばらく前から、足の上がりが悪いとか、歩行のバランスがよくない時があるとか(腰の揺れ)
爪の削れ具合が変わってきたこともあり、以前からかかりつけの病院に相談していました。
両足でなく片足(左後肢)の動きがちょっと悪い。
むしろ椎間板などの神経系異常よりは、関節炎をうたがっていました
少しずつ筋力も衰えてくるだろうし、そうなるとバランス悪くなってくるのも
少しはしかたがないことかもね、とも。
ごく一部の方はご存知だと思いますが(−−;)
こーはナーバスというか、怖がりなとこがあって、獣医さんの診察は容易ではありません
骨の異常を疑うならば最低限行わなけりゃならないX線撮影も、
ひとつ気合を入れて全身麻酔かけないと絶対に無理でした。
麻酔技術が向上したというのを話に聞いてはいても、それなりに歩けてる状態で
「とりあえず、今、そこまではしなくても・・・」
「関節痛を和らげる薬をのませて状態が動くか観察してみようか」という気持ちもありました
2006年4月29日、GW初日午前。
かかりつけの先生に足を診てもらって、先生から言われました
「反射が弱くなっていますねー、うーん、 2月に診たときよりも反射が弱くなってます」
たしかに、足の甲を床につけた時の、戻りが弱かった。
いっしょに連れてきてた、ふーと藤子のワクチン注射は、あとまわしになりました。
すぐに2次病院に行ったほうがいい、CT はじめ高度設備あるから
きっと確定診断できるし必要だったらその場で手術もしてもらえるから、
ということで、先生は直ちに2次病院に連絡してくれました
車2時間余り走らせて14過ぎに到着。少し歩様を見ていただいてすぐにCT検査です
注射打たれてコテンと横になったところで口を開けられ気管挿入、ガス導入。
CT室に運ばれ仰向けに寝かされ、バイタルサインモニターつけられて撮影開始。
造影剤あり/なしで撮影、この間15分程度。
撮影終了後、ガス導入を止めるとほどなく、こーは覚醒。
診察台からおろされてよろよろしながらも、こちらに来たがってました。
こーを受け取り、データの解析を待ちました。
解析が済んだCTの画面をじーっと見て、先生が両手を頭の後ろにまわして
一息つきました。そして両手を下ろし、後ろにいた私たちに発した第一声。
「(原因は)わかりました・・・ただ、場所が悪い。
これまでは 『手をつけちゃいけない場所』 と言われていたところです」
馬尾症候群という診断でした。
馬尾神経とは、脊髄の下端から伸びている神経束の部分。
ここから神経束は、下肢や泌尿器、生殖器などをつかさどる神経に
細かく分かれています。この分岐が馬の尻尾と似ているために
馬尾神経と呼ばれています
第7腰椎と仙椎の間の椎間板物質が下からこの神経を押し上げてました。
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手術するとすれば、背中側の骨を削って神経にかかった圧力を除く
(背側椎弓切除)。神経が細かく分かれているために、
簡単ではないものの、十分可能ということでした。
内科的な処置をして様子をみるということも可能でしたが
先生と相談した結果、年齢が若いこともあり、手術を選択しました
内科的治療を行っても原因は除かれないので、悪化するのが遅くなる効果しか
望めない、それで症状が進行するといずれ足の状態も悪くなるだろうし
排尿排便に障害が出る可能性もある。もっと悪くなってから結局手術することになると、
今より大きな負担がかかるし回復の速度も程度も望めないから。
手術に対する不安はありました。いくら神経に触れないようにしても
手を入れることによってダメージを受ける可能性はあったし
骨を削る電気ドリルの熱でダメージを受ける可能性もあるということだったので。
18時前から手術準備開始。
お尻の毛を刈られてさっきと同じように麻酔をかけられ、今度は手術室へ運ばれて手術開始。
ガラス張りの手術室は術創こそ見えないものの、
先生の手の動きやバイタルサインモニターもよく見えていました
パルス音がときどき乱れるなあと思っていたら
徐脈がおきたらしいです(程度までは聞いてませんが)
年齢がいってから手術していたらもっと大変だったかもしれません。
手術開始約1時間後、こーは抱えられ隣のX線室に一旦移動、
術部位を透視、確認されて縫合されました
先生によると、脊髄のまわりに意外に脂肪があったのが
功を奏して、神経にまったく触れることなく骨を削ることができたということ。
それと、年齢の割には骨が硬くて削るのに時間がかかったそうです
麻酔が切れると、手術前と同じようなかんじで
立ち上がり足を動かすことができたので
手術によるダメージはその時点でまずないと判断されました。
帰宅時には術前とかわらないレベルで歩けるように
なっていました。切開して骨削ったのに入院不要でした。
しかもケージレストも必要なくて、あとは数日間抗生物質と
ステロイドとビタミン剤経口投与でよいとのこと。驚き。 |

帰宅直後 |
2、3ヶ月経ったところで手術の効果は判断されるそうです。
椎間板ヘルニアは時間が勝負、特に急性の場合は、発症後48時間以内に適切な手を
うてるかどうかが決定的に予後をわけると言われているそうです
犬の場合は神経走行がヒトと違うのでヒトのようにとりあえず安静、などの処置でいくと
場合によっては下半身麻痺につながることもあり、ヒトの交通事故の脊髄損傷なみに
重大なものだと考えたほうがよいとのこと.
ところで馬尾症候群は疼痛、跛行、虚弱、筋萎縮などが主な症状で
関節炎などとの区別がつきにくいこともあって、診断に注意深い検査が必要だそうです
尻尾が自由に振れなくなることは特徴的だとか。
でもコーギーってシッポないからなあ・・・ |